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女流日本画家・柳樂晃里の活動日記 に参加中!
もうじきお盆です。今年は父の初盆で、そろそろ準備がてら家の掃除やら整理をしていましたら、45年前、父がこの家を建てた時のお祝いにと父の職場の有志の方々から頂いた食卓のテーブルがふと気になりました。この家を建てる前は会社の社宅住まいで、折り畳みのちゃぶ台で座布団にかしこまって家族で食事をしていましたが、新築の家の台所にテーブルと椅子がやってきて、そこで椅子にかけて家族で食事をするのは、その当時ではハイカラで画期的な出来事でした。このテーブルは家族のいろいろな場面を見て、いろいろな会話を聞いてきたんだなと、改めて思いました。

やがて、妹が嫁ぎ、祖母が逝き、母が認知症で施設に入り、今年の初めに寝たきりで施設にいた父が逝き、今ではこのテーブルで食事をするのは私ひとりとなってしまいました。息子がひとりいますが、いつの頃からか息子と食事をする時は神棚と仏壇のある部屋へ運んで食べるようになりました。
それではこのテーブル寂しいですよね。
さてどうするか?
そこそこの大きさもあるし・・・木製の温もりがあって、今となってはこの古い造りとデザインがなかなか良い感じだし、そこで思いついたのが、今はガランとした父が使っていた部屋に運び込んで、絵描きの下地塗りや下準備に使うことにしました。それをしない時には妹の家族や友達を呼んでお茶会をしても良いですし、手紙を書いたり、本を読んでもいい!そうしてこのテーブルも父の部屋も楽しいことで使って生かすことにしました。
時間を止めてはいけませんよね。
きっと、誰かが使ってくれるのを待っているに違いありません。
私の、これからの挑戦に力と勇気を与えてくれるように思います。

45年も経っていても、まだまだ充分使えます。きれいにテーブルを拭いて足の留ねじをしっかり締め直して、またここから新しい思い出をつくろうと思う2018年のめちゃくちゃ暑い夏です。