日本画家・柳樂晃里ホームページ&ブログ(島根県安来市)

島根県安来市在住の日本画家・柳樂晃里(なぎらこうり)NAGIRA KOURIです。たたら製鉄や日本刀などのテーマを中心に描いています。

(最新更新日:2022年5月10日 掲載日:2018年7月1日)

日本画家・柳樂晃里 (Nagira kouri)


主テーマは「たたら製鉄」ですが、花鳥・生物・風景も私の大切な題材です。
;私にとって絵を描くことは、ご飯を頂くことや働くこと、眠ることと同じ様に、
ごく普通のこととして、私の日常の生活の中にあるもので、
出会った物事への感動や発見や感謝を綴った、いわば日記の様なものです。
私は、ありのまま自然体で、日本画の枠にとらわれずに
しかしながら日本画の持つ繊細さや奥行き、空気の流れを大切に
様々な表現を楽しみたいと制作を続けています。

柳樂香里・月ー奥出雲たたら場の遠景
作品「月ー奥出雲たたら場の遠景」


最新活動情報
2019年9月 安来日本画友の会・会長に就任
2019年9月 第13回安来市美術展に出品、実行委員を務めるとともに市民賞受賞(観覧者の投票による)
2020年3月 安来市和鋼博物館にて作品11点を展示開始(期間や作品入れ替えの有無等は未定)

新型コロナウイルス収束を祈って作品「アマビエ」を7点制作・掲載しました。

たたら製鉄

ブログネタ
女流日本画家・柳樂晃里の活動日記 に参加中!
柳樂晃里2007和鋼博物館展示1
和鋼博物館は、6月より開館されています。
階段ギャラリーの私の「たたら」をテーマの日本画作品展も、もうしばらく展示して頂けるとのことです。
とても有難いことと感謝です。
コロナ禍の中で、芸術・文化活動は大きなダメージを受けました。
けれどこんな時だからこそ、芸術・文化は人の心に寄り添い、勇気づけ、支えになると私は強く思います。
未だ、消毒やら来場記録の記入やらと面倒なことも多々ありますが、皆様の御来館をお待ちしています。
柳樂晃里2007和鋼博物館展示2
柳樂晃里2007和鋼博物館展示3
柳樂晃里2007和鋼博物館展示4

※上のすべての画像はクリックするとPCは拡大画像がご覧になれます。

ブログネタ
日本画家・柳樂晃里のたたら製鉄や霊峰大山など山陰文化探訪 に参加中!
日本画家・柳樂晃里1807041
大山には沢山の谷と登り道があって、どの道を登ってもそれぞれに美しい景色を見せてくれます。ブナ林もあれば牧場もあり、伝説を持つ池もあれば滝もあり、日本海を望める展望台は星も夜景も美しいです。大山はどこにいても、不思議と気持ちの良くなる山です。

そんな大山を、今回は真正面の観光道路から大山寺へ向かって車を走らせました。大山が近くに大きく見えるようになるにしたがって、アクセルを踏む足に力が入ります。一見ゆるそうに見えても中々の勾配です。初夏の大山は枝を伸ばした樹木からの木漏れ日が心地良く、その木漏れ日に誘われるように右折して、やや南西側の伯耆町から溝口町の方へ降りることにしました。
溝口の方面には、広い田畑が段々を成して広がっており、恵みの雄大さを感じます。さて、その恵みは作物だけではありません。この溝口には鬼が住んでいたという伝説があります。大山を降りたところの鬼住山という小高い山に住んでいたということらしいのですが、実はこの鬼は古代からの製鉄法「たたら」と深く関わりのある鬼という解釈もあります。
実際に、この大山から西へ日南・日野町、安来市伯太・広瀬町、奥出雲町、雲南市から広島県庄原市・三次市と中国山地は良質な砂鉄に恵まれた土地で、「野たたら」が盛んに行われていました。今でもこの界隈の田畑からは鉄やノロ(たたら操業時に出る不純物)の付着した土の塊が出てきます。野たたらの跡地も至る所にあり、保存されているところもあります。
日本画家・柳樂晃里1807042
さて、この「たたら製鉄」ですが、強靭な体力・気力・知力が必要です。山を崩して砂鉄を採取し、樹を切って炭を焼き、土をこねて炉を作り、炉に焼いた炭を燃やしてかなりの高温で砂鉄を溶かし、不純物を流して鋼の塊を作ります。淡々と言葉を並べるのは容易いですが、実際にこの作業を行うには、確かに鬼と見間違うほどの強靭さが必要であることは容易に想像できます。この鬼伝説の鬼たちは、たたら製鉄の技術を持った特殊な部族のことを、恐れではなく敬意を示す畏れとして言い伝えたのではないでしょうか?
やがて、たたら製鉄は産業として集合体で行われるようになり、そうなると大量の炭が必要となります。中国山脈には炭となる樹木にも恵まれ、製鉄の条件を十分に満たしていました。ということで中国山脈内には「毛無山」という名前の山がいくつかあります。今は樹がちゃんと生えていますが、大量の炭を焼くために一時的に伐採され丸坊主にされたからだと聞いたことがあります。
けれど、ここで重要なのは先人たちは、木を切った後には必ず植樹をして樹を育て、上手く循環させ、自然界への礼を尽くしていたということです。砂鉄採取の為に切り崩した山の斜面は、田畑として開墾し荒らしたままにはしませんでした。奥出雲にある美しい棚田は砂鉄採取の跡地です。仁多米はあまりにも有名です。

溝口の高速バス乗り場には、可愛い鬼の電話ボックスと〇〇〇があります。

ブログネタ
今注目したい芸術家と芸術情報(絵画・書道・創作・文芸など)全般の紹介 に参加中!
今までの作品の主なものです。(~2018年春)
※画像をクリックすると拡大画像がご覧になれます。
※これ以降の作品は随時掲載致します。

絵画(日本画)

日本画家・柳樂晃里作品・恋
「恋」

柳樂香里作品・花影
「花影」
2018年開催「パリと三河の風」出品作品

柳樂香里作品・月ー奥出雲たたら場の遠景
「月ー奥出雲たたら場の遠景」
2018年開催「パリと三河の風」出品作品

日本画家・柳樂晃里作品・星野原2
「星野原」
2018年開催「パリと三河の風」出品作品

柳樂香里作品・水の精
「水の精」

柳樂香里作品・優しい時間
「優しい時間」

柳樂香里作品・天空
「天空の窓」
現在唯一「たたら操業」をしている奥出雲鳥上木炭銑工場のたたら場の天井を描いたものです。

柳樂香里作品・扉
「扉」
たたら場の入口の扉です。

柳樂香里作品・舟
「舟」
たたらの炉を舟に見立てて表現したものです。


たたらと日本刀をテーマにした画文集「始点」タイトル(2016年出版)
(題字は国選定保存技術保持者で村下の木原明氏筆)
柳樂香里作品・たたら文集「始点」

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