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日本画家・柳樂晃里のたたら製鉄や霊峰大山など山陰文化探訪 に参加中!
日本画家・柳樂晃里180703
山陰の霊峰「大山」は標高1729M、本年開山1300年を迎えました。
西側中海方面からの姿を表大山と呼び、その美しい稜線から伯耆富士と称されます。
しかしながら、大山は修験道の霊山。西側からの穏やかな一面の向こう側には、生半可なものを寄せ付けない厳しい顔も持ち合わせています。南壁、北壁、東側からの雄々しい姿は正に鉄壁の霊山。圧倒されながらも、守られている気持ちになる山です。
くにびき神話にも記される山でもあり、大国主命が国つ神を集め大山山頂で会議を開いたという伝承もあります。また、富士山山頂と大山山頂を結んだ直線上に出雲大社が鎮座するという謎と神秘を秘めた山でもあります。
地元に暮す私たちは、良き時もそうでない時も毎日必ず目にする山で、お守りのように親しみを込めて「大山さん」と呼びます。
開山は1300年ですが、大山は遥か太古の昔からこの伯耆の地で、雲をお越し雨を降らせ大地を潤し浄化し、様々な樹木を育み動物を養い、更に栄養分たっぷりの水を海へと注いで魚貝を養う。気の遠くなるような年月をかけて私たちに豊かな恵みを与えてくれる懐の深く大きな大切な「大山さん」です。
大山は中国山地へと繋がりますが、この辺りは手つかずの自然がまだまだ残っています。だからこその美しさと、人智の成しうることの出来ない働きの恩恵のあるところです。
あちこちに名水が湧きます。水がきれいで美味いと、山菜も野菜も米も美味しいです。米が美味しいという事は美味い酒が出来ます。酒の肴には日本海の味のしまった魚貝があります。
山陰は、山も海も豊かな美味し国です。
この尊い山の恵みを、未来へと繋げ届けたいものです。

大山の開山1300年の御祝いで、夏山開きの際に大山寺参道を松明行列が行われますが、
本年は、秋にも特別開催されます。1300年にちなみ1300本の松明が準備されるそうです。予定では9月30日。詳細は大山観光案内所まで。